とある放射線技師のお仕事blog

CTやらMRIを操作して気づいたことを綴っていきます。 放射線技師はアイデアで勝負?!

MRI 1.5Tシリーズ 頭部t2w ひとまず完結m(__)m

TR TE は最終的に決めていくという設定方法を書いてきましたが、、

全否反論もあるかもしれません笑、が、まぁこのような作り方もあるわけです。

これくらいとか、適当なTR TE を設定していくなら、空間分解能重視してからでもある程度設定して写真もつくれます。

 

続きになります。

 

t2wで短くなるようなTRはどうするかという点で、DRIVEn equilibriumという前置pulseがあります。

これは、短すぎるTRでも強制的に水成分の縦緩和の回復をさせることでt2強調を作ってしまおうという技術です。MRIを操作している技師さんにとっては基本中の基本です。


頭に使っては駄目なんだろうな、、と思っていましたし、四肢などでshort TRに設定した時やコントラストより水成分を強調したいという際には利用してきました。

頭部で何度か撮影してみた結果、TR3000くらいでは、白質、灰白質コントラストは問題ないように見えます。プリパルス、2項パルスなどとよばれますが、その効果(IR法的な)なのか水成分がまとまるというか、おちついた印象になります。意味ないかもしれないし、微細なコントラストがおかしくなるかもしれません。低すぎるTR TE でのDRIVEは水強調がつよく、そもそもの脳実質のコントラストはつくれませんし、もともとのTR TE が大切です。通常は入れませんが、どちらにせよ、とりあえず根拠がわからないので保留です。

 

そしてコントラストやアーチファクトに重要となるバンド幅(water fatshift)ですが、間接的に変化する点を含めれば、とにかくいろいろ大きくかかわります。自身もよくわかってないところもありますが、、

頭部t2wでは、water fat shiftはそれほど気にしていないので、SNを重視してもいいかもしれません。 

 

もう一つ、ターボファクター、リフォーカシングパルス(RFP)を連続何回打つかです。昔、偶数回、奇数回の議論があったそうですが、、


多すぎる連続した180度パルスは、MT効果(相対的な脂肪信号↑)やt2フィルター効果(ブラーリング↑)の影響が有名です。実際どれくらいかは比較、撮影してみないとわかりません。


許すかぎりは時短にしてみようかなとも思います。回数が多くなると強制的に狭いバンド幅(アーチファクト増大、SN↑)に移行します。これを利用したりもしています。ここも多少問題あるかもしれませんが笑


 RFPは1.5Tでは120度など低いほうがコントラストがいいとの報告もあったかと思います。

フローにも影響しますし、3Tではもう少し検討が必要になってきます。

むしろ3Tでは同じような設定が組めないことのほうが多いです。


 

1.5Tの頭部t2wは、時間的には2分くらいを限度として作りました。スライス厚3.5mm、FOV220に対して320*0.75です。

分割はしなくてもいいとは思いますが、TR3000ちょっとくらいでDRIVEをいれた設定も、10年使っていまさらですが大丈夫なような気が、、、ここはなんとも否定が入りそうなところですが笑

一応、脳実質のコントラストはつきます。TEは80よりは大きく設定したいところでしょうか。


試してみるのもいいかと思います。

細かなところまで先生方は読んでくるのであえてダメ出しをもらうのもアリですね。