とある放射線技師のお仕事blog

CTやらMRIを操作して気づいたことを綴っていきます。 放射線技師はアイデアで勝負?!

MRI 頚椎

今週は3Tです。

前回のTOFMRA を頑張って作っているところです。なかなか厳しい、、

 

扱ってる装置は、調整していくと非常にキレイな画像ができあがりますが、パラメーターの変更は、もともとSE系やgre系などのカードを選んでそこから設定していきます。

 

例えばgre系をならべてみて比較してみないことには中身の理解できなかったりします。これはこれでたいへんです。

カードの1枚1枚を頭のなかでパルスシーケンスが描けるように頑張るしかないですね、、

 

ちょっと息抜きして頚椎のお話です。

ルーチンは何を撮影しますかね。

sag、tra、myeloで、必要に応じてt2FFEとかSTIR 、DWIとかでしょうか。

 

頚椎ルーチンの調整に苦労しました泣

やはり頚部です。甘い設定はすぐ反映されます。感度補正がうまくいかずいろいろなパターンを試してなんとか出来上がってきました。コイルの多ch化によって補正がうまくいかないことが多いですが、とりあえずキレイに撮れています。

1.5Tで感度補正で悩むことはなかったのに、、3T、多chの洗礼をうけました。

 

頚椎の写真です。


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カメラ映りが悪いですが、実際はアーチファクトはでてません。

最初の頃は背部の脂肪信号が光過ぎてフラストレーションが溜まりましたが、t2wの2DTSEで脂肪と髄液のコントラストをうまくコントロールできてきました。

 

ミエロをキレイにするのはMRCPで述べたようにkspaceの充填です。 

とりあえずsingleshotで1.5Tと同様に組んでます。まだ改良は可能だとおもいます。

最初は汚すぎて3dという手も考えましたが、おそらく時間がかかります。

singleshotで無難に加算回数を2回ほど入れれば十分キレイです。

 

1.5Tで、axial3Dでなんてのも撮ってました。

時短使ってなるべく2Dに劣らないマトリックスを設定していけばC3~C7くらいの範囲で3分半で可能です。少し時間がかかりますが、フローvoidもなくて神経も見えてくるのでおすすめです。3Tではまだルーチンで使える設定を作ってませんが、余裕できたら作っていこうと思ってます。

 

頚椎といえば、、髄液のフローボイドって気になります。

TSEの限界があるので特にaxialはFFE でって話しですが、FFEも時間かかりますし、、同期する方法もありましたっけ。

 

髄液は流れが速い人もいるようで厳しいことが多いですが、結構TSEで行けたりしますね。

通常フローコンペンセイションを使いますが、1.5Tの時に 経験した設定でおもしろかったのはフロコンをつかわずにエコースペースを最短にして加算を繰り返すという設定のものでした。

そもそもフローボイドは「対象がスライスを励起する間に流れて無信号」、ってな具合なので、通常のlinear充填ならTEshortめに設定します。髄液を光らせたいからTElongは半分違うと思います。ミエロなどの2dでも3dでもheavyt2ではTEが非常に長く、t2long成分が信号として残ります。

違いはなんでしょうか。いろいろあると思いますが、結局、原理そのものです

 スライス厚、励起間隔、流速、k spaceの充填などの設定によってフローボイドがおきる、ということなんでしょう。

 

とりあえず設定でできることは、shot数が多いとそれだけ流れの影響をうけます。そこでエコースペースを最短にするという方法でエコートレインが短くなるよう努めます。

メーカーによっていろいろだとおもいますが、まぁ探すのがたいへんです。信号も出ないものは出ませんが、やらないよりはいいですね。

頚椎に限らずFSE系のecho spaceを短くするような選択も大事な設定の一つです。

 

思わぬところでカッチリハマる設定が見つかるかもしれません。